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腰・足の症状
ぎっくり腰は早めの治療を
ぎっくり腰になってしまったら出来るだけ早く、治療することをお勧めします。
1~2日以内が最も効果的です。決して無理をせず、横になり、氷嚢やぬれタオルなどで冷やしシップを貼って下さい。
こうした痛みはすぐに解消しませんので、1~2日は安静にするしかありません。炎症を起こしていますので、患部を温めたり、お風呂につかるのは避けてください。
激しい痛みの場合は治療を受けるまで余り時間が経過し過ぎると、治療に時間を要する可能性が大きくなります。
激しい痛みと筋肉の強張りでいわゆる筋肉痛の症状も発生し、また痛みの症状も全身的なものになってしまいます。出来るだけ早期の治療をお奨めします。
ぎっくり腰の治療
ぎっくり腰には鍼治療が効果的です。鍼の優れている点は、外部から強い力を加えることなく治療できるので、症状を悪化させるなどの副作用がないことです。
損傷部位の周辺に対して、細い鍼で静かに微妙な刺激を与えます。
そうすることで、筋肉の余計な緊張を除くと同時に、リンパの流れを促し早期に炎症を引かせ、腫れや痛みを取り去ることができるのです。
鍼治療に加えて、静かで適切なマッサージをすることで、さらに効果を高めることができます。
ぎっくり腰に対する鍼
痛みの原因を東洋医学では『経絡を流れる気血の滞り、あるいは不足』として捉えられています。それを現代医学的に表現すれば、筋肉中の静脈を流れる血行不良、即ち鬱血という事でしょう。
痛みを取るためには、症状に見られる『腰周辺の筋肉が硬直し、強い緊張状態』を緩和する事が重要なポイントになります。
腰周辺の強張った筋肉を緩めるには、腰やお尻の筋肉に針を刺入するだけでは有効ではありません。触って診ると分かるのですが、脚の筋肉もかなりの緊張状態におかれています。ここもポイントをキッチリ探り当て、脚にも刺入することで、痛みを充分に取る事が可能になります。
また神経反射と思われる、お腹の痛みを訴える場合があります。そのときにはお腹にも針を刺入していきます。ぎっくり腰や慢性腰痛がなかなか改善されない場合には大腰筋が緊張、炎症している場合がよくあります。大腰筋とは深部で骨盤と背骨を支えている筋肉です。必要な場合はこの筋肉に対しても鍼を行っていきます。
- 腎兪
- 第2腰椎棘突起の下から、外に1寸5分のところにあります。腰痛、背中の痛みなどの症状に効果があります。
- 大腸兪
- 第四腰椎棘状突起の外側1.5寸の所、腸骨前上棘の上にあたります。
- 委中
- ひざの裏のくぼみにある横紋の中央にあります。
- 承山
- 腓腹筋の下縁、委中とアキレス腱との連結線上、委中の下8寸のところです。
- 崑崙
- 外くるぶしとアキレス腱との中点の陥凹処にあります。
- 太谿
- 内くるぶしとアキレス腱との中点の陥凹処にあります。
- 腰腿点
- 別名、腰痛点ともいいます。手の甲の中指と人差し指の骨の交わるところと、薬指と小指の骨の交わるところの2カ所くぼみです。
治療の経過
最初の治療で激しい痛みは殆ど取れますが、腰に少し重い感じの違和感が残る場合があります。痛みが強い場合は続けて2~3回の治療をすることでより良い状態へ導くことができます。
ぎっくり腰は、その激しい痛みと全身が緊張状態に置かれるため、筋肉の鬱血状態の完全な回復には、それなりに時間が掛かるものと考えられます。
ぎっくり腰は常日頃の腰への負担に腰が悲鳴を上げている状態です。ぎっくり腰を頻発させないためにも、キチンとした治療を定期的に行いたいものです。
ぎっくり腰とは?
ぎっくり腰は、何かのきっかけで急激に(ギクッと)発症した腰痛のことで、医学的な診断名ではなく、一般的な名称です。
腰痛には、急に強い痛みで動けなくなる、急性腰痛と、強弱はあるがいつも痛みを感じる慢性腰痛があります。
ぎっくり腰は、この急性腰痛にあたります。不意の外傷、過度な労働やスポーツ、姿勢や生活習慣が原因となります。
腰痛の原因は?
- 姿勢の悪さ
- 激しい運動や労働
- 老化によるもの
- 内臓の病気
- 精神的ストレス
- 事故
腰痛が起こる原因として、一般的には15%程度は椎間板ヘルニア、画像診断できる圧迫骨折、腫瘍などの内科的な病気が原因で、残り85%は筋肉のこわばりや精神的なストレスが原因と言われています。
筋肉のこわばりの原因
- あぐらの姿勢
- 立ったままの姿勢
- 中腰の姿勢
- 前かがみの姿勢
- 長時間椅子に座ったままの姿勢
まずぎっくり腰の原因としては、運動不足や肉体疲労、肥満など、腰の筋肉の血行が悪くなっている状態が関係しています。筋肉疲労を原因として腰のあたりが痛むこともあるのです。必ずしも関節の痛みというわけではありません。血行を悪くさせる要因としてはほかにも、長時間同じ姿勢でいること、腰に負担が掛かる無理な姿勢を長時間続けることなどもそうです。仕事などで単純作業が続く時や、パソコンなど事務作業を行なう時などがそれに当たるでしょう。
このように、腰椎(腰の骨)不自然な形になり、まわりの筋肉まで緊張が波及します。
パソコンなど前かがみになって行う作業は、猫背になり、お腹を突き出した姿勢になりがちです。
上記の姿勢で、筋肉に反復性の過負荷ストレスにより、筋肉の緊張が高まると、痛覚受容器が分布する筋肉や筋肉を包む筋膜に無理な力が加わって痛みを生じます。それに伴って、周りの組織も炎症を起こして痛むことがあります。
また、筋収縮のために血管が圧迫されると、筋肉への血流の障害が加わり、ブラジキニンのような発痛物質やプロスタグランジンが産生されて痛みが強まります。
同じ腰痛でも、痛める箇所はいくつかあります。一般的にぎっくり腰で痛めやすい箇所としては、仙腸関節、腰椎、背筋や筋膜などです。それぞれの場所は近く、同時に複数の箇所を痛めることもあります。
仙腸関節の異常
仙腸関節とは、骨盤の仙骨といわれる骨と腸骨といわれている骨からできている関節のことです。
この部分が何らかの原因によって関節自体がずれてしまうことが原因の場合が多いようです。
仙腸関節をきちんと保つための能力が足りなくなり、骨盤を支える筋肉が弱くなったり、衰えたりするためにぎっくり腰を発症させてしまうと考えられます。
腰椎の損傷
腰椎というのは、背骨を形成している腰の部分の骨の事で、5つの椎骨から成り立っています。
これらの椎骨は、椎間板というクッションの役割をしている軟骨を骨と骨の間に挟み、椎骨同士は椎間関節という関節で連結しています。
体を捻って、斜め後ろの物を取ろうとしたり、くしゃみ、物を拾うなど、ごく普通の日常生活の動作の中で、その椎間関節が捻挫を起こし発症させてしまいます。
筋肉や筋膜の損傷
筋肉は多くの筋繊維で構成されています。ゴムの束のようなものが集まって伸び縮みし、身体を動かしているわけです。腰にも当然、この筋繊維が存在します。
この筋肉はリラックスしていれば普通に伸び縮みしていきますが、いわゆる凝った状態・張った状態になると、固くなって縮まなくなります。
こうした緊張状態が高まると、何かの拍子に一気に縮まることがあるものです。
また、この急激な変化に周りの筋肉や靭帯などが耐えられず、これらの筋肉が肉離れのような状態になり炎症を起こします。